第八部 日韓両国民への八つの提言 二、相手国の戦歿者に敬意を払おう

韓国の国立墓地での「日の丸」論争を通じて

韓国の国立墓地は朝鮮動乱で戦死した英霊を中心に国事に斃れた人々の墓地である。国家管理で三軍が2時間交替で衛兵に立っている。

朝鮮戦争での死者は、白善燁氏「若き将軍の朝鮮戦争」の1970年韓国政府報告などによると、

 

韓国軍 死者227,748人、負傷者717,083人、行方不明43,572人

民間人 死者373,599人、負傷者229,652人、行方不明387,744人

国連軍 死者36,813人、負傷者114,816人、行方不明6,198人

 

北側は、軍人の死者行方不明者合わせて270万人、民間人は同じく60万人を超えたと推定されている。韓国にとっては国家存亡の戦いであったことは間違いない。正面には高さ30メートルの顕忠碑が建っている。

 

著者である名越二荒之助先生は韓国に訪れるたび、この国立墓地に参拝したという。社団法人国民文化研究会主催の第2回訪韓学生研修団を引率して参拝したときの逸話がある。

 

著者は参拝の時は、日の丸を用意して参拝したという。そして献花をすると若い衛兵が一緒に黙祷を捧げているという。護国のために散華した英霊に敬意を払った日本人に共感したのかもしれないと著者はいう。参拝を終え衛門へ着くと衛門の司令に呼び止められて、

 

墓地で日の丸を掲げたのはクレイと・ミステイク。朝鮮動乱に日本は参加していない、参加してない国の国旗を掲げて英霊が休まるのだろうか。

 

著者は日韓友好を願って韓国へ来ているのに誤解を招いたまま日本へ帰れないと思い反論した。

 

韓国動乱に参加しようにも、そのころ日本には軍隊がなかった。たとえ持っていても、日本軍が支援のため上陸したら、猛反発が起こっていたであろう。その頃、時の李承晩大統領は、日本軍が来たら矛先を日本に向けると言っていたではないか。

 

私たちは韓国の愛国者に対して敬意を表したかったのだ。たとえ反日的英傑であっても、韓国独立のために身命を捧げた人には礼を尽くしたい―中略―戦いが終われば讃えあうのが武士道精神ではないか。貴国はいま新羅時代の花郎精神の復活を願っておられると聞くが、花郎精神とはそんな偏狭なものではあるまい。

 

著者は水師営の会見からシドニー軍港へ奇襲した日本軍人へ対しシドニー地区海軍司令官グルード少将が海軍葬の礼を持って弔った話などをして最後は握手をして笑顔で別れたという。

 

この他、国立墓地には李承晩大統領、朴正煕大統領夫妻の墓もある。天皇陛下が韓国国立墓地に参拝して、韓国大統領が靖国神社へ参拝する日が本当の日韓友好の第一歩であろう。